本校国際バカロレア (IB)コースでは、12月8日、滋賀県・近江湖南アルプス(金勝アルプス)にて、高1学年を対象としたハイキング校外学習を実施しました。
CASを「体感」する一日──近江湖南アルプスでの学び
IBディプロマ・プログラム(IBDP)における CAS(Creativity / Activity / Service) は、知識やテストの点数だけでは測れない、人としての成長を重視する学習です。活動そのもの以上に、「その経験から何を感じ、どう振り返り、次の行動につなげるか」というリフレクション(振り返り)が重要視されます。
今回の近江湖南アルプスでのハイキングは、3学期から始まるCAS学習に向けて、Activity(活動)とリフレクションの土台をつくることを目的として実施されました。
困惑から自信へ──生徒の表情が変わった瞬間
ハイキングの序盤、落ヶ滝付近の岩場では、
「どこに足を置けばいいのか分からない」
「どう体のバランスを取ればいいのか不安」
と、途方に暮れた表情を浮かべる生徒も見られました。
岩の登り方・降り方、足の使い方、身体の重心の取り方──
教室では学べないこれらの動きに、最初は戸惑いながらも、生徒たちは少しずつ経験を積んでいきました。もちろんたくさん足を滑らせながら・・。
天狗岩へ向かう道中では、ロープを使って岩場を登ったり、水場を飛び越えたりと、より挑戦的な場面もありました。
そうした経験を重ねるうちに、最初は不安そうだった生徒たちの表情が徐々に変わり、自信に満ちた、爽やかな笑顔が見られるようになっていきました。
自然の中で育つ「気づき」と「振り返り」
中には、今回が初めての本格的なハイキングという生徒もいました。
自然の中で深く息を吸い、木々の葉が風にそよぐ音に耳を澄ませながら歩く時間は、生徒たちにとって心身を解放する貴重な体験となりました。
「思っていたより自分はできた」
「怖かったけれど、やってみたら前に進めた」
「仲間が声をかけてくれたから頑張れた」
こうした気づきこそが、CASで最も大切にされる学びです。
本校では、この体験をその場限りの思い出にせず、活動後のリフレクションを通して、生徒一人ひとりが自分の成長を言語化し、伝え合う学習へとつなげていきます。
IBDPへと続く確かな一歩
IB教育が目指すのは、知識の習得だけでなく、主体的に考え、挑戦し、他者と協働しながら学び続ける力を育てることです。
今回の近江湖南アルプスでのハイキングは、CAS学習、そしてIBDP全体へとつながる、「自分と向き合う学びの第一歩」となりました。本校IBコースは、学力だけでなく、人としての成長を大切にするIB教育を、これからも丁寧に実践していきます。














