4月7日 晴天に恵まれ満開の桜が咲き、穏やかな天候となった良き日に、本校4期生の入学式を中学・高校合同で枚方市総合文化芸術センター大ホールにて挙行しました。
本年は中学校に101名、高校に446名の新入生を迎え、保護者の皆様、来賓の皆様そして本校教職員で新たなスタートを祝福、歓迎しました。
入学式では、吹奏楽部員による演奏に合わせて全員で校歌を斉唱したのち、新入生代表2名の力強い宣誓が行われました。
田村校長の式辞では「学力だけではない、志を持って行動することの大切さ」、奥田理事長の祝辞では「志を見つけるための、感性を育てる必要性」が思いを込めて新入生に語りかけられました。
最後に在校生を代表して生徒会長の温かい歓迎の言葉があり、全員心を一つにして入学式を終えました。
式の後はクラスに分かれて満開の桜の木の下で記念撮影をしました。
明日からは、新入生向けに特別に準備された学びの土台となる「スタートプログラム」で新しい学校生活が始まります。教職員一同、4期生の学びと成長をしっかりと支えていきます。
大阪国際中学校高等学校第4回入学式式辞
日本には四季があり、春は桜を愛でる花見の習慣もあることから、日本の素晴らしさを再認識する特別の季節です。
大阪の桜も満開となり、桜前線は日本列島を駆け上がっていきます。生気がみなぎる今日この頃です。
このような良き日に、本校PTA会長 菊田様はじめPTA役員の皆様にご臨席をいただき、ここに本校第四回入学式を挙行できますことは、大きな喜びでございます。心から御礼申し上げます。
ただ今、入学を許可しました中学生101名、高校生446名、あわせて、547名の新入生の皆さん、入学おめでとう。皆さんは厳しい入学試験に見事合格し、入学しました。これまでの努力を称えるとともに、心から歓迎いたします。
保護者の皆様、ご子息、ご息女のご入学誠におめでとうございます。お子様の晴れ姿を目の当たりにされ、込み上げてくる感慨もひとしおかと思います。心からお慶びを申し上げます。
さて、本校は開校四年目と新しい学校ですが、年々、専願受験者が増えています。新入生皆さん一人一人の本校選択の理由は何でしょうか。美しい特色ある校舎・教室、校舎まるごと図書館、国際色豊かな雰囲気、それぞれでしょうが、どれも自慢できるものですし、オープンキャンパス等で見聞し、実感し、本校を選択いただいたのだと思います。
昨年、中学校の進路担当の先生方が多数本校に見えられた際、驚かれたのは、二足制ではないのに、廊下等の美しさでした。また先月、私の旧知の大手新聞社の幹部の方が見学に来られた際も出会う生徒の挨拶の素晴らしさに「髭面の得体の知れないおじさんにも礼儀正しい挨拶をしてくれるとは」と感激されていました。どちらも建物等の綺麗さだけでなく、校風が非常に良いのですねとの感想でした。
また、本校は多数のネイティブの先生やIBコースのように国際性を醸しながらも、校訓の「人間をみがく」から繋がる規律を守ること、礼節を大切にすること、そして志をもつこと等、学力向上以外の面でも、どのような人として社会に旅立って欲しいかを重視して、施策や行事を展開しています。
新入生の皆さんには、大枝公園に隣接するという恵まれた開放的な環境と本物を感じる校舎で、のびのびと授業・行事・クラブ活動全てに全力で向かう日々を送って欲しいと願っています。
そこで、入学に際して、1858年から59年、江戸幕府が行った「安政の大獄」により25歳で亡くなった橋本左内が、立派な大人になるための心得として、わずか十五歳のときに記した啓発録から、5点のうち、3点に触れます。15歳ですから、本日の高校の新入生の皆さんと変わらない歳です。
先ずは、「志を立つ」、夢や目標を持って、自分の心の向かうところをしっかりと決め、一度決心したからには、その方向を目指して絶えず努力をすべきであるということです。
二点目は「学を勉める」。学問を学び続けることは大切です。そして、それを世の中のために正しく活かすこともまた大切であると説きます。勉強は自分のためだけでなく、より良い社会をつくるためにこそ、必要なことであることを記憶しておいてください。そのため、本校では受験への直結だけとならないよう、社会に目を向けるよう育てる工夫を授業・行事の中で積極的に行っています。是非、全力でぶつかってください。やらされている気持ちではなく、全力でぶつかれば、必ず、自身の血となり肉となります。
三点目は「交友を択ぶ」。互いに切磋琢磨できる良き友を選ぶこと。自分を高めてくれ、心から尊敬でき、何かあった時に、真剣に心配してくれる友達こそ、何よりも大切にすべきであると説いています。私も中学・高校からの親友は宝物だと実感しています。何でも話せて、昔から親しい友は宝物です。この歳になっても会えば、中学・高校生にタイムスリップするのです。しかし、今の悩みも話せるのです。その関係になるには相手のことを思いつつ、自分を隠さず付き合うことだと思います。是非、この学校で、心から信頼し合える新しい友が生まれることを願います。
さて、今の三点は、先に話しましたように、橋本左内がわずか15歳のときに説いたことですが、皆さんも同等以上の力を持っていると確信しています。なぜなら、先日、私自身、本校高二の生徒の立志式の発表、中二の生徒の発志式での発表で、心が奮い立つような、震えるような、洗われるような発表をたくさん聞いたからです。この年齢でこんなことを思うのか、ここまで考えられるのかと生徒が秘める力の大きさを実感し感動したのです。
新入生の皆さん、三年後、六年後に本校を旅立つ時、自分自身の成長が実感できるよう、そして併願で入学された方もこの学校で良かったと心から思えるよう、教職員一同、皆さんを全力で支援してまいります。
明るく元気に第一歩を踏み出しましょう。 以上で式辞といたします。
令和七年四月七日
大阪国際中学校高等学校 校長 田村 善章