各界でご活躍されている方々を招いてご講演いただく「ココロの学校」。今回は、戦場カメラマンとして世界中の紛争地域に赴きカメラにその様子を収める渡部 陽一さんにお越しいただき、自身の経験や取材の中で感じたことなど、思う存分語っていただきました。
初めに渡部さんが戦場カメラマンになられたきっかけについて語っていただきました。二十歳の頃、とあるアフリカの民族に会いに行ったのがルワンダ内戦の真っ只中の場所で、この様子をカメラに収めて多くの人に伝えなければ、という思いがきっかけでした。その後、自身がイラクやパキスタンなどで見て・感じてきたこと、戦争で初めに標的になるのはライフライン、その結果として犠牲になってしまうのは子どもたちであると、身振り手振りを交えて鬼気迫る様子で語っていただきました。
そして、写真をメディア等に15年も使ってもらえず港でのアルバイトと戦場を行き来する日々、初めて週刊誌で写真を掲載された喜びなどの経験をとおして、自分が心底やりたいことをコツコツと続けると円熟した道を見つけることができる、ということを伝えていただきました。
生徒からの質疑応答でも、生徒からの質問に真摯に答えていただきました。特に、メディアでも話題になったあの独特な語り口がどのように生まれたのか、という質問には、外国で自分が知っている単語を伝わるようにゆっくりと話し、伝えるために大きいジェスチャーを使い、それが普段の話し方になってしまった、と答えておられて、生徒も興味津々で聞いていました。
世界中で戦火が絶えない中、最前線を見てきた方からの貴重なお話、私たちにとって大きな財産になりました。渡部さん、本当にありがとうございました!